昨年見てからずっと気になっていたビーフウェリントンという牛肉のパイ包み焼き。食べていた方によると”高いけど凄く美味しいからまた食べたい”ととても感動していたので、ますますどうやって作っているのか興味が湧きました。
この豪華な見た目からもわかるように、特別な日やクリスマスなどに食べられることが多いメニューなのだそうですが、この日はあいにくなんでもない日。
だけど、ちょっと嬉しい連休だからこそ作りたい手間てま料理(時短の真逆でとにかく手間がかかる料理)に挑戦したのでその時のレシピを覚え書きすることにしました。
Beef Wellingtonの作り方
切ってみると更に豪華な見た目のビーフウェリントン。
断面を見せると歓声が上がりました😉
こんななんでもない日に食べるのが少しもったいない気もしましたが、とても美味しくてあっという間に完食。普段夕食を多く食べないパパも綺麗に食べてくれました。
作ってみて1つ分かったのは、時間こそはかかる料理だけどそんなに難しいテクニックや特殊な材料は必要無いということ。時間さえあれば比較的簡単に作れて豪華に見える優れた一品です。
材料 (8~10人前)
牛ヒレ … 400~500g
冷凍パイシート… 3枚 (正方形タイプ)
塩 … 適量
胡椒 … 適量
マスタード … 大さじ2~3
卵 … 1個
オリーブオイル… 適量
▧デュクセル&ほうれん草ペースト
きのこ類 … 4~5パック
玉ねぎ … 2個
ほうれん草 … 1束
生ハム … 4~5枚
アンチョビ … 適量
塩 … 適量
胡椒 … 適量
▧ソース
ワイン … 500ml
エシャロット … 2個
フォンドボー … 500ml
バター … 30g
砂糖 …ひとつまみ
はちみつ … 適量
☑作業前のワンポイント
★しっかり作るには2~3日かかります。寝かせる時間などを省けば1日でもできますが、より美しく仕上げたい場合は最低でも2日かけて作るのがおすすめです。
☆牛肉は形が均一に整ったものがおすすめ。
☆牛肉は買ってきたら先に塩コショウで下味をつけて冷蔵庫で保管しておくと作業がすすめやすいです。(作る前日に済ませておくのが理想的)
☆エシャロットがなければ玉ねぎでOK
☆フォンドボーは市販の物でOK
☆ワインは1コインのものなど安いものでOK
作り方
① キノコペーストのデュクセルを作ります。
一般的なレシピではマッシュルームを使うのが伝統みたいですが、美味しいキノコは他にもいっぱいあるので旨味が出そうなものを色々と混ぜて使うことにしました。
ちょうど冷凍キノコのストックがたくさんあったのでそれを活用します。しめじ、しいたけ、ひらたけ、エリンギが入っていたかな? 冷凍しているからより旨味が出て美味しいはず。
キノコをぶんぶんチョッパーで細かくした後、玉ねぎ1玉も同じくらいみじん切りにして玉ねぎから先にフライパンで炒めます。
オリーブオイルを敷いて軽く塩を1つまみ、玉ねぎが透明になってきたらキノコを加えて弱火で1時間~2時間、様子を見ながら水分を飛ばしてペースト状にしていきます。
この作業は少し時間がかかるので、その間に②の牛肉の準備と③のほうれん草ペーストの準備も同時にしていきます。
もしもその間に、水分が抜けてこのくらいのペースト状になっていれば火を止めてOK。
②牛肉に焼き目をつける
塩コショウで下味をつけておいた牛肉を油を引いてよく熱したフライパンで焼いていきます。
ここで、前日までに牛肉に下味をつけておくのが理想的ですが、うっかり焼く直前に塩コショウをしてしまってもあまり問題ないと思っているので気にしなくても大丈夫。
前日から最低でも2~3時間前までに下味をつけておいたほうがお肉に味が入るので本格的に作りたい方は早めに下味をつけておくのがおすすめですが、デュクセルやこの後作るソースにもしっかり塩味はついているので、完成したときに大きく味が崩れるという心配は全く有りません。なので家庭で食べる分でそこまで気にしなくても大丈夫です。
それぞれ6面30秒~1分ほどしっかり焼いて焼き目をつけたら、フライパンから取り出して熱々のうちに全体的にマスタードを塗ります。
なるべく均一に丸くなるようにしっかりとラップで巻いたら、更にアルミホイルと布巾などを使って形を固定して冷蔵庫で寝かせます。
③ほうれん草ペーストを作る
沸騰したお湯に塩を入れてほうれん草を茎30秒、全体30秒の合計1分ほど茹でたら流水に晒してしっかりと冷やします。
水気をしっかりきって適当な大きさに切ったら同じく、玉ねぎ1つを薄切りと生ハムも1~2cmほどの適当な大きさに切っておきます。こちらは、最終的にブレンダーにかけてしまうのであまり気にせずザクザク切って大丈夫🙆
味付けは胡椒少々と塩気の代わりに生ハムとアンチョビを使います。アンチョビは1~2枚、生ハムはそのものの塩気や大きさに応じて好みの量で調節してください。
普通こういうときは生ハムではなくベーコンを使いそうですが、正統派のビーフウェリントンのレシピではこの後パイ生地に生ハムを隙間なく敷き詰める工程があって、個人的にはそれがしょっぱくなりすぎてしまいそうで嫌だったので、ここで生ハムを加えて風味をプラスすることにしました。
玉ねぎが透明になるまで炒めたらほうれん草と生ハム、アンチョビを加えてある程度水分が飛ぶまで弱火で炒めます。
水分が少なくなったらブレンダーでペースト状にして完成。
もし、ブレンダーをかけた後ペーストがゆるそうだったら、もう一度フライパンに戻して弱火で加熱すれば簡単に調節できます。
④ペーストをパイ生地に塗る
パイ生地を牛肉が包める大きさまで伸ばします。
伸ばしたパイ生地にほうれん草ペーストを塗ったら、その上からデュクセルをさらに重ねて準備OK。
塗るときのポイントは厚みを均一にすること。均一じゃないと見た目が美しくなくなったり、焼いたときに火の入り加減にムラが出てしまったりするのでできる限り平らにするのがおすすめです。
⑤牛肉を1層目のパイ生地に包む
冷蔵庫で寝かせておいた牛肉を巻きずしの要領で巻いていきます。
この時ラップを使いながらしっかりと密着させるように巻いていくのがポイント。
横もしっかり閉じて牛肉を覆ったらもう一度アルミと布巾で包んで冷蔵庫で一晩寝かせます。
⑥2層目のパイ生地に包む
1層目を巻いたときと同じ用に牛肉を包める大きさまでパイ生地を伸ばします。
パイ生地の最後の重なる部分に溶き卵を塗ったら、もう一度同じように巻いて横も綺麗に閉じます。そして、巻き終わったらアルミと布巾で包んでもう一度冷蔵庫に寝かせて置きます。
これで冷蔵庫で寝かせるのは最後になるので安心してください😉
⑦ソースを作る
エシャロットを薄切りにしたら分量外のバターで炒めて砂糖をひとつまみ加えます。
エシャロットがきつね色になってきたらワインを加えて中火で煮詰めて水分がなくなってきたら、フォンドボーを加えます。アクが浮いてくるのを取りながら更に煮詰めて、ソースにとろみが出てきたらはちみつで好みの甘さに味を整えます。
煮詰め終わったらこし器かザルでエシャロットを取り除いて、最後に予熱でバターを溶かし入れたらソースの完成です。
このバターが入る前と後では味が全然違うから魔法みたい。
●付け合せの準備
もう少しパイを寝かせておきたいので、更にその間に付け合せのマッシュポテトも準備しておくことにしました。
大好きなふわふわマッシュポテトは主食にもなるのであると便利。マッシュポテトじゃ無くても、サラダとかキャロットラペとか、なにか1つ添えるものがあるとバランスも取れてかっこよく盛り付けられるのでこの間に準備しておくとおすすめです。
⑧3層目の飾り生地をつける
いよいよ寝かせ終わったパイの上に最後の仕上げ3層目の飾り生地を被せます。
巻く前のパイ全体に卵を塗ったら、あみあみ生地をまな板などの平らなものの上に乗せて板の端から少しずつ生地を落としながらそっとパイの上に被せていきます。手で広げながらやるととても切れやすく、この方法が一番綺麗に均等な網目が作れます。
実際飾りはなくてもいいのですが、この網目こそが”ビーフウェリントン”という感じがするので今回はしっかり再現することにしました。それに、初めて見た時この焼き上がりの見た目が美しくて興味を持ったのでなんとか綺麗に再現できてよかった。
あみあみの上からも卵を塗ったらいよいよ焼き上げです。
⑨オーブンで焼く
200度で40~45分、途中向きを変えたりして焼色を見ながら調整してください。
熱々の焼き立てを食べたい所ですが、オーブンから取り出したら常温で最低30分程は休ませるのがポイント。早く切ってしまうと、肉汁が流れ出てしまうので見た目的にも良くなかったり、美味しくなくなってしまうので少し我慢です。
よく切れる包丁があればそのまま切ってしまっても大丈夫ですが、包丁の切れ味に自信がない方は、パン切り包丁でパイの部分を先に切ってから残りのお肉部分を普通の包丁で切るとパイ部分を崩さずに切れます。
先程作ったソースと付け合せを盛り付けたら完成です。
特別な日もそうでない日もどうぞ召し上がれ🍽