前日までの大雨の不安と朝の小雨を乗り越えてなんだかうっすら晴れてきた日曜日の朝。
まだ少し眠い体をぐっと起こして、休日のお出かけの準備を始めます。
昨日はあいにくの雨だったけど夏至。一年で一番日が長い一日でもあると同時に、冬に向けてまた日が短くなる折返し地点でもあります。
まだ長袖を羽織っている北海道からするとなんだか寂しくもある二十四節気の一日だけど、そんな感情は今日の夏至祭で楽しい気持ちに変えて忘れてしまうことにしました。
向かうのは小さい頃からよく連れて行ってもらった”スウェーデンヒルズの夏至祭”です。
小雨から晴れへと変わって。
朝までのどんよりとした天気が嘘のように、会場に到着する頃にはすっかり晴天に姿を変えていました。
すでにたくさんの人で賑わっていた会場は、花かんむりをかぶった女性達でとっても華やか。
小さな子供から御婦人までみんな身につけていて、とても可愛くて素敵な光景です。
夏至祭の花かんむりには意味があって、この花かんむりをかぶると1年の健康が約束されると言われているそう。 国によっても様々あるようですが、スウェーデンではそのように言われています。
夏至の花かんむりづくり
半分はこの花かんむりを作ることを楽しみに来たので朝ごはんは後回しに、まずは花かんむりのワークショップから。
花かんむりの土台に白樺やポプラの若枝を使うのも北欧らしい素敵な習わし。地元産の白樺と、近隣の農家で作られたお花で花かんむりを編んでいきます。
スウェーデンは北海道と気候がとても良く似ているので、伝統もとても良く馴染みます。
とても贅沢にたくさんの白樺を使って束にしていきます。柔らかいので初めてでもとても簡単。優しく教えてもらいながら、先生と一緒に作っていきます。
少しずつ大きさを調整しながら選んだ花を差し込んだらあっという間に完成。
本物の植物で作る花かんむりの美しさはずっと眺めていたくなる仕上がりで、初夏のキラキラとした植物の輝きがとてもよく感じられました。
こうやって夏が来る喜びを植物とともにお祝いして過ごしていた昔の人の気持ちが、なんだかとってもよく分かります。
花かんむりを作り終える頃には、すっかりお腹も空いていたので伝統的な夏至の食事を食べることにしました。プレートの内容はにしんの酢漬けとハーブで茹でたじゃがいも、ディルを添えたハムとチーズのオープンサンドです。
どれもとてもとても美味しく、特にニシンの酢漬けは甘さと酸味のバランスが最高。
こうやって見ると、食材も北海道の旬や名産とピッタリ。最近主食をじゃがいもにすることにはまりつつあるので、ハーブ煮のポテトをお家でも真似して作ってみようかなと思います。
食事以外にも、手作りパンや北欧のアンティーク食器、ガラス工芸品のお店がありました。
特にガラス製品は質が高くて安いので大人気。いいものは開始すぐ売り切れてしまいます。
マイストングとフォークダンス
昼になるとパレードが始まり、マイストングに飾るリースが運ばれてきます。
マイストングは英語ではMaypole”5月の柱”とも言われていて、春が一足早い北欧以外のヨーロッパでは本来5月にお祭りが開かれることからそう呼ばれているそう。
マイストングが無事立ち上がると広場ではフォークダンスが始まり、お祭りは一番の盛り上がりをみせます。
バイオリンの生演奏や華やかな民族衣装の方たちが集って、はじめての人もそうじゃない人もみんな混ざって楽しそう。ダンスが分からなくても必ずはじめから教えてくれるので誰でも平等に踊れます😉
パンと小さなグラス
少しですが、夏至祭で購入したものたちをご紹介。
カンパーニュは自家製天然酵母のパン作りにはまっている母のために。やはりカンパーニュは作るのが難しいらしく、なかなか思うようにいかないようなのでパン作りの参考になればと思いお土産にしました。
グラスは食事の前後のお酒を飲むのにピッタリのサイズ感と手作り独特のゆらぎが気に入って自分用に購入。
柄の部分の色違いがいくつかあったのですが、迷いに迷った結果夏らしい黄緑とオレンジにしました。
花かんむりのお花が新鮮だったので、このまましおれてしまうのがなんだか少しもったいない気もしますが、ドライにしてみてリースのように飾って楽しもうと思います。
これから夏本番、今年は暖かくなるのかな?
雨は少なめに、おだやかな夏になりますように。
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